KPIとは "Key Performance Indicator" の短縮語で、日本語では「重要業績評価指標」と訳されています。組織の目標の達成度を計測するための指標です。
一般的にKPIは「経営目標達成指標(KGI)」を達成するために、関連する要因を数値化し、指標として用いたもののことを指します。裏を返すと「KPIをしっかり達成できていれば、おのずとKGIも達成する」ということになります。
多くの小売店舗ではKGIを「売上予算達成(金額ベース)」に設定し、売上に関連する指標(「来店客数」「客単価」「購買率」など)をKPIとして設定します。
KPIを設定することで以下のメリットを得ることが出来ます。
行動の明確化 — 「売上前年比30%アップを目標にする」と伝えるだけでは、店舗の従業員はとるべき行動がわかりません。KPIを設定すれば、従業員それぞれが同じ認識を持って行動できるようになります。
プロセスの明確化 — KGIだけを提示すると、従業員は不安を感じパフォーマンスを発揮できなくなります。KPIを示せば、目標達成までのプロセスが明確化され、自分の行動を必要に応じて修正できます。
課題の抽出 — 業務改善のためには課題の明確化が必須です。KPIの目標達成を阻む要因はもれなく課題となるので、改善につながる要因を特定しやすくなります。
評価基準の確立 — 数値は誰が見ても同じ認識になるため、評価基準としても利用が可能です。KPIで評価基準を統一すれば、数値によって適切に評価できるようになります。
KPIを設定する際、最も重要な要因が「KGIの達成とリンクしているか」という点です。
特に実店舗の場合、外部環境の変化によりその時々でKGIの達成に必要な条件が大きく変化します。この時に適切なKPIを設定しておくと、どの要因が変化し、KGIに対し影響を与えているかを把握しやすくなります。
以下は売上予算達成をKGIとした小売店舗の一例です。売上高が予算に対し50万円足りず、KGI未達成となった例を示しています。
売上高を構成するKPIである「購入件数」と「客単価」から未達成の要因を検証すると、購入件数は目標値通りの水準なのに対し、客単価は500円マイナスしていることが見て取れます。
更に客単価を分解してみると、買上点数は目標を上回るのに対し、商品単価が500円減少しているのが見て取れます。
このようにKGIに関連する指標を洗い出すことでKPIを設定し、評価することが可能になります。
プランを立てる — KPIを設定したあとは、KGI達成に向けた大まかなプラン建てを行いましょう。実店舗では外部環境の変化が大きいため、プラン建ては過去傾向を基に、あくまで参考程度にとどめておくと良いでしょう。
定期的に評価する — KGI・KPI共に進捗状況を定期的に評価しましょう。KGIを売上予算達成に設定し予算進捗が好調に推移しているにも関わらず、一つのKPIだけを持ち出し悪い部分を指摘するのはよくある間違いです。KPIはあくまでも「KGIを達成するための一つの指標」であることを忘れないようにしましょう。
改善点が見つかった場合はすぐにアクションを起こす — 定期的な評価の中で、事前に立てたプランとの乖離が見つかった場合は、すぐに改善アクションを実行しましょう。判断が難しい場合は、ためらわずに上司に相談しましょう。
KPIは企業の成長にとって重要な指標です。適切に運用することで目標を達成できる確率は大きく増加します。この記事が皆様にとって目標を達成するためのヒントになれば幸いです。